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かあさんの歌

第18回定期演奏会

​指揮・佐々木壮一

「かあさんの歌」

    昭和47年、私が1年の時の演奏旅行は秋田でした。移動は主にバスを使ったと記憶していますが、当時はバスガイドさんも添乗してくれました。そのガイドさんは中学校を出たばかりで、一生懸命頑張っていろいろな仕事をしていました。

 ある時、私達が次の学校で歌う愛唱曲の練習をしていたら、そのガイドさんが突然泣き出したのです。車内は誰が泣かせたんだと騒然となりましたが、よく聞いてみたら、その時練習していた「かあさんの歌」を聴いて、故郷のお母さんの事を思い出し涙があふれたとのことでした。

 一同ほっと安心すると共に、私達の歌がガイドさんの心に響いてくれた事に改めて歌の力の素晴らしさを実感し、とても感激したことを覚えています。

 そして、お別れする時そのガイドさんが窓から顔を出し、私達にずっと手を振ってくれたこと、今でも忘れられない思い出です。

作詞・作曲 窪田 聡

1:母さんが夜なべをして
手袋編んでくれた
木枯し吹いちゃ冷たかろうて
せっせと編んだだよ
■故郷の便りは届く
■囲炉裏の匂いがした

3:母さんのあかぎれ痛い
なま味噌を擦り込む
根雪も融けりゃ もすぐ春だで
畑が待ってるよ
■小川のせせらぎが聞こえる
■懐かしさがしみとおる

 

2:母さんは麻糸紡ぐ
一日紡ぐ
おとうは土間で 藁打ち仕事
おまえも頑張れよ
■故郷の冬は寂しい
■せめてラジオ聴かせたい

■1956年の作品。ふるさとの母を思う情愛にあふれた心温まる望郷の歌。東京の下町生まれの作者が、戦争中に疎開した信州の思い出がこの歌のテーマとなっっている。
 bunbunが初めて聞いたのは、小学校の講堂で「わらび座」の公演があったときだと思う。ずーっと東北地方のイメージだったけど、長野なんですね。

愛唱歌集 第12集(昭和49年発行)より 

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